通信とコンビニという業界を超えた大手同士が手を組む
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 KDDIは2月6日、ローソンに株式公開買い付け(TOB)を行い、株式の50%を保有すると発表した。TOB後はローソンの親会社である三菱商事と共同で経営する。通信とコンビニという業界を超えた大手同士が手を組むインパクトは大きい。ポイントサービスをはじめ各社が進める経済圏づくりにも影響が及びそうだ。

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 TOBは4月頃をめどに4900億円を投じて実施する予定だ。すでに保有している2.1%と合わせて50%を取得する方針。TOBが成立すれば、KDDIと三菱商事がそれぞれ50%ずつ、ローソン株を持つ形になり、ローソンは両社の持ち分法適用会社になる。ローソンは上場廃止となる見込み。

 コンビニと携帯電話の販売店の店舗網を互いに活用することや、KDDIが持っているデジタル技術を使ってコンビニ運営の効率化を図ることなどを検討するとしている。

リテールテック

 コンビニをはじめ流通・小売業界に詳しい流通ジャーナリストの渡辺広明さんは言う。

「通信会社もコンビニも今後、少子高齢化や人口減少などによって国内市場の縮小が見込まれます。通信、コンビニの両業界とも有力な大手3社に勢力図が絞られ、手を組む相手を探っていたことは想像がつきます。KDDIは2019年にローソンへ出資し、そのつながりもあって今回の大きな決断に至ったということでしょう」

 渡辺さんによれば、今回の協業は特に、ITやAI(人工知能)など先端技術を使った「リテールテック」と呼ばれる技術を伸ばす意味で利点は大きいという。

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