成長投資枠で買った商品が値上がりして利益が出たら売ることで、非課税のメリットをより有効に生かすことができます。

 今はたまたま相場が上昇局面にあるからいいものの、今後は時には値下がりに転じる場面もあるでしょう。NISAを通じて買った商品で損が出ても、ほかの商品で得られた利益から差し引いて税金を減らせる「損益通算」はできません。損が出たら、そのまま損をこうむるだけですから、「売り時」を考えることは重要です。できれば年単位で銘柄の状況を確認して見直し、利益が出ていれば売却を考えてもよいでしょう。売れば、その空いた枠の分だけ生涯に投資できる金額が復活し、投資できる期間をのばす、つまり新NISAを利用できる期間を長くできるわけです。

大手企業を選ぶ

――ではどんな銘柄を選ぶといいですか。

 配当利回りが高い「高配当株」や、優待品やサービスがもらえる「優待株」が人気です。そのなかで、比較的業績が安定している大手企業を選ぶといいでしょう。

 例えば、今なら金融緩和策の出口も視野に入りつつあることから利ざやの改善が期待できる三菱UFJフィナンシャル・グループをはじめとする銀行株や、次世代通信基盤の開発を進めると報じられたNTTなど通信や半導体関連などでしょうか。銀行株は株価が安く、配当利回りも比較的高い。NTT株は昨年6月の株式分割で個人投資家も買いやすくなりましたし、2年以上保有すれば優待でポイントサービスの「dポイント」がもらえます。

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