英王室が「キャサリン皇太子妃(42)が腹部の手術を終えた」と発表したのは、1月16日だった。病名は本人の希望で明かさず、ほぼ予定通り1月29日に退院。現在はウィンザー城の敷地内にある自宅アデレード・コテージで療養中だ。
自宅に戻ると、ジョージ王子(10)、シャーロット王女(8)、ルイ王子(5)が思い思いに「早く良くなってね」と書いた自作のカードとお菓子を渡したという。皇太子妃は順調に回復しているとしながらも、公務復帰は4月以降とされる。
「昏睡状態にさせた」発言の影響
その退院の前日となる28日、騒動の発端となる出来事が起きた。ダイアナ妃についての著書もあるスペインの作家兼ジャーナリスト、コンチャ・カジェハ氏(59)のひと言だ。
同国の人気テレビ番組「フィエスタ」でカジェハ氏は、キャサリン妃の術後の経過が思わしくなく深刻な合併症に陥ったため、医師たちが意図的に昏睡状態にさせた、と話したのだ。「命の危険があったので、(治療のため)医師団は思い切った決断が必要でした」という。カジェハ氏は、誰にも言わないことを条件に宮廷内から情報を得た、と付け加えた。
これに対し、英王室側が激怒。「馬鹿げたことだ。宮殿で彼女と口をきいた人など一人もいない」と主張している。
しかし、憶測を呼んでも仕方がない点がいくつかある。
一つは、病名を明かさなかったこと。写真を撮られないように退院時も病院の裏口を使用したので、国内では「車いすに乗っていたから」「ひどくやつれているから」などと噂が広がったのだ。
もう一つは、ウィリアム皇太子(41)の動向だ。皇太子は妻の入院中は公務から離れ、ほとんど毎日、病院に見舞いに行った。その結果、国内では「よほどの重症ではないか」などとささやかれるようになったのだ。
実際は、皇太子妃の実家ミドルトン家の両親や妹弟がそろってローテーションを組み、病院と家庭の間を行きし、子どもたちの世話をした。病院でベッドに横たわるキャサリン妃を見た母キャロルさんは、涙をこらえることができなかったという。