高齢者によくあるとされる、自分が話題の中心にいたいという気持ちは、歳を重ねるうちに理解できるようになりました。私は自分で研究所を運営しているのでそうでもありませんが、社会の仕組みは老人にとって居心地が悪いもので、定年や引退などを経て、自分の居場所がだんだんなくなっていくような気分にさせられるのがふつうです。それまで中心のほうにいたのに、端っこに追いやられるのは寂しいものです。だから老害と言われようと、つい話題の中心になるように振る舞ったり話したりしたくなるのでしょう。

 一方で、歳を取ると新しいことを経験する機会が減ります。人に自慢できることが新たにできることはないので、元気だった頃の自慢の話をつい繰り返し何度もしてしまうのでしょう。同じ話を延々と聞かされるほうはたまったものではないので、まわりから迷惑な老害と受け止められます。避けるためには、それなりに動いて新たにできる自慢話を増やすしかありませんが、気力も体力も衰えているのでなかなか難しいようです。

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