私がツアーに参加したのは見学先への興味からで、業界内の人間関係とか政治的なことには一切関心がありませんでした。しかし、その集団の中ではそのような考え方は通用しないようで、私のようなおべんちゃらの一つも言えない者は、どうもその中にはいてはいけない場違い者だったようです。これでは誘ってくれた人にも迷惑がかかるので、以降は他人のお膳立てしたものに安易に乗ることをやめました。見学したいものや場所があったときには、労を惜しまずに自分でセッティングするようになったのです。同時に「自分はあの代表のようには絶対にならない」と心に決めて、自分が主催した見学ツアーでは、参加者が一定のルールの中で好きに見学ができるようにしてきました。

 個人的な恨み辛みなどまったくありませんが、あのときの代表の方の振る舞いは、よい意味で反面教師になりました。自分がそのような振る舞いをしないように人一倍注意してきたのも、あのときの経験があればこそです。

暮らしとモノ班 for promotion
大人のリカちゃん遊び「リカ活」が人気!ついにポージング自由自在なモデルも
次のページ
元気だった頃の自慢の話をつい……