上川氏への「容姿揶揄発言」を撤回した麻生氏

力のある者の代弁者

 自民党参院議員関係者は上川氏の対応をこう解釈する。

「上川さんは組織人的な行動を取りすぎる傾向があります。一般企業でも、上司に素直に従って行動する人が、上の人から気に入られて引っ張られることはよくありますよね。彼女が政治の世界で何度も大臣を経験し、ここまで生き残ることができたのは、宏池会(岸田派)という派閥があったからです。上から評価されて引っ張り上げられたという過去の成功体験が、あのような答弁につながっていると思います」

 上川氏は安倍政権、菅政権で、法務相を3回も務めた後、昨年9月の内閣改造では外相という重要閣僚に就任。外相就任時は、「女性の視点を外交政策に生かしたい」と抱負を語っていた。

「こういう大事な場面で、女性の視点で行動できなかったのだから、それを外交政策で生かせるわけがない。田島氏は『同じ境遇にある女性たちも、大臣と同じような対応をしなければならないと感じてしまうリスクはないでしょうか』と質問していましたが、そういうことまで考えていないのでしょう。国民の代弁者ではなく、岸田首相や麻生氏など力のある者の代弁者だということが露呈してしまった」(同)

 法相時代には、18年7月、オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚をはじめ元幹部13人の死刑執行を命じたことは記憶に新しい。このときは「鉄の女」と称されるなど、ドライな職務執行に驚きの声が上がった。

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