“史上最強”の看板を背負ってアジア杯に臨んでいる森保ジャパンは、グループステージ3試合を2勝1敗の2位で通過した。予想外の苦戦を強いられた中で、果たして「新しい発見」はあったのか。今後に繋がる「収穫」はあったのだろうか。
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日本代表史上最長の国際Aマッチ9連勝でカタールの地に乗り込んだ森保ジャパンだが、今大会のメンバー選考には少なからずの“驚き”があった。それぞれ事情が異なるが、右手骨折のGK大迫敬介に加えて、MF田中碧、MF鎌田大地、FW古橋亨梧の常連組が選出されなかったのだ。その代わりに、GK野澤大志ブランドン、DF渡辺剛、MF佐野海舟、FW細谷真大の“新戦力”がメンバー入り。その他、カタールW杯後の2023年以降に代表に定着したと言えるのが、GK鈴木彩艶、GK前川黛也、DF町田浩樹、DF菅原由勢、DF毎熊晟矢、MF中村敬斗といった面々だ。
迎えたグループステージ。前述した4人の“新戦力”の出番は限られた。初戦のベトナム戦(○4-2)では、FW細谷が前半のみの出場で、佐野が後半32分から途中出場。第2戦のイラク戦(●1-2)は出番なしに終わり、第3戦のインドネシア戦(○3-1)では後半37分から佐野と渡辺が投入された。
大会初戦の先発1トップに抜擢された細谷は、ベトナムの組織的な守備に苦戦。周囲との連携不足が大きな要因ではあるが、柏で見せてきたような力強さ、強引さが見せられなかった。一方、渡辺は首痛で全体練習を一時離脱した影響もあって出場時間が少なく、野澤は第3GKの立場で前川とともに出番なし。唯一、佐野が持ち前の前への推進力で中盤を活性化させたが、それでも2試合で計21分では出場時間が足りない。現時点で“新戦力”は、チームの武器になり切れていない。
では、カタールW杯後に代表に定着した面々はどうかだが、3試合にスタメン出場したGK鈴木は、計5失点で矢面に立たされた。ビルドアップ時の落ち着きとキックの正確性、反射神経の良さは見せたが、瞬時の判断と細かな技術に“粗さ”が散見された。