AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:約1年半前、晴れて憧れの職に就いたはずでした。が、深夜残業当たり前、リモートワークによる交流の希薄さなど、今はすべてが苦痛です。辞めたいサボりたい仕事したくないの負の連鎖。転職してまた一からやり直しかと思うと途方もない気持ちになります。どうしてこうも災難ばかりなのでしょうか。なぜ自分ばかりがと思わずにはいられません。(女性/デザイナー/23歳/やぎ座)
A:文面を拝見して、ショックの大きさというか、勤め先の環境などに絶望し根本的な部分にまでダメージを負ってしまった様子を感じました。
僕は占いという仕事を通じていろいろな人の人生相談に乗ってきましたが、その中で、運がいい人と悪い人の違いというものはやっぱりあるような気がしています。
苦しいことはどの人にも起こるんだけど、少し風向きが変わった時にその苦しさからすっと抜けちゃうような人が「運がいい人」だとしましょう。そういう人たちの特徴の一つは、「自分の中にいろんな声を持っている」ことです。なんというか、ツッコミの声みたいなものです。
例えば「もう会社行きたくない」と思ったとき。運がいい人は「じゃあやめちゃえば」という声が割とすぐに自分の中から出てきます。一方で運が悪いというかダメージを負いがちな人の場合、「でも頑張んなきゃ」「みんな理不尽なんて味わってるんだから」「もっと大変な人だっているよな」みたいに、出てくる声の方向性が一緒なんです。
やぎ座は、思い詰めて考えてしまうタイプの星座の一つではありますが、自分の中で違った風向きの声を増やしていくことはとても大事です。おすすめは、ノートに自動書記みたいな感じでバーッと書いていくこと。「誰が嫌い」「職場のここが気に入らない」「こういう自分に失望してる」「でもこういう考え方もできるんじゃないか?」みたいに書いてみてください。