紀子さまのティアラも変わった。平成の時代は、ご結婚の際に新調したティアラをつけていたが、4年ぶりに女性皇族がティアラをつけて臨んだ今年の新年祝賀の儀では、紀子さまの顔の上のティアラがひときわ大きく輝いているのがわかる。
これは通称「皇太子妃の第一ティアラ」と呼ばれるティアラで、代替わりに伴って秋篠宮さまが皇嗣、紀子さまも皇嗣妃という立場になったことを受けて、雅子さまの元から移ったものだ。
元日に皇居周辺で皇族方を見ようと待っていた女性は「紀子さまのティアラが大きく立派で驚きました」と感想を漏らした。
元日に発生した能登半島地震を受けて、2日の新年一般参賀が中止となるなど、皇室は慎みの姿勢を見せた。
ティアラなどの宝飾品はぜいたく品ではなく、正礼装の装身具だ。宮殿行事や外国の賓客を接遇する晩さん会など、正礼装で迎えることが礼儀である場では着用が求められる。
しかし、人びととともに歩むのが令和皇室だ。皇族の女性方が華やかなティアラ姿で人びとの前に出る機会は、もうすこし先になるかもしれない。
(AERA dot.編集部・永井貴子)