なかなか点が入らないのもつまんない。90分やって0-0というのが我慢ならない。「いい試合だったねぇ」なんて感心してる人はみんな痩せ我慢だ。したり顔で通を気取ってるだけなんだ。サッカーに気を遣ってるだけ。点がバンバン入るように、前半で0-0だった場合は後半はボールを3つにするというのはどうか。ときどき3分間だけ「始まりました! ラッキータイムっ!!」というアナウンスが入り、手を使っていい時間帯がやってくるというのもいいかもしれん。選手が疲れてきた終了5分前にコート内に血に飢えた野犬を放つとか、ドローンを使って空中から毒ヘビを撒くとか、ボールに火をつけるとか、スタジアム全体がシーソーのようにギッタンバッタン動くとか、最後まで飽きさせない工夫をして欲しい。
サッカーよ。まだ君には伸び代があるはず。もっとがんばれサッカー!
……なんて戯言を高座のマクラで話してたら「生で観戦したら全く印象が違いますよ」とお客さんに言われた。
「テレビで観てるだけじゃダメですよ。一回観戦したらサッカー苦手な人でもまるでイメージが変わりますよ。スタジアムの雰囲気を味わうだけでも違います。駅から歩いてる道のりで沢山の人で気分が高揚してきますしね。満員の客席の一体感は何物にも変え難いです。点が入らなくてもプレーに集中していると時間が経つのもあっという間なんです。難しいプレーとか戦術なんてわからなくても単純に楽しめるのがサッカーの魅力だと思いますよ。一之輔さんはただの食わず嫌いでよくないですよ!」
いや、そうおっしゃる気持ちはなんとなくわかるけどねぇ。