トラウデン直美さん(撮影/写真映像部・上田泰世)

葛藤の時間を大事にしたい

 自分の気持ちに素直に生きたいと思うからこそ、その分、悩みも多くなってしまう。それでも、トラウデンさんは「葛藤することを大事にしたい」と前向きに語る。

「年齢でくくるのはおかしいかもしれないですけど、24歳ですし、いろいろと葛藤はあります。世の中にはいろんな人がいて、皆それぞれ何かを抱えながら生きてるんだろうと思いますし、それは大事なことなんだとも感じています。自分が葛藤しているものによく耳を傾けて、そこから見いだせるものもあると思うんです。葛藤を無視してなかったことにしてしまうと、どんどん、どんどん、自分の気持ちを押し殺して社会の歯車になってしまう。そうじゃなくて、どんな自分になりたいか、どんな自分で生きていきたいかを考え続けたいです。結局、自分を一番大事にできるのって自分しかいない。人に大事にしてもらおうとか、この人についていったら幸せになれるとかいうことじゃなくて、自分のことは自分で決めるのが一番の幸せだと思います。だから、私はこの葛藤の時間を大事にしたいなと思っているんです」

【後編】<トラウデン直美「25歳からは嫌なことはやめる」 これからは「狂気的な役がやりたい!」と俳優に意欲>に続く

(AERA dot.編集部・唐澤俊介)

著者プロフィールを見る
唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

唐澤俊介の記事一覧はこちら