三部制の第二部。古今亭志ん朝師匠がトリだった。何日だったかは忘れたが、立錐の余地もないくらいの大入り満員。久々の生の落語でテンションが上がった。しかもトリは志ん朝師匠だ。何が聴けるだろうと、マクラから一言も聴き逃すまいと気合を入れていると……そのまま漫談で20分弱……。「本年もよろしくお願いいたします」と言って幕が閉まった。あれ!? 落語やらずに降りちゃった。あの名人、古今亭志ん朝が!!
そんなことってあるのか!? でもメチャクチャ面白い。客席は終始爆笑。年をとると歯が悪くなってモノが噛めなくなる……とか、おしっこのキレが悪くなる……とか。そんなネタでも志ん朝師匠が話すと客席の温度が5℃は上がったようなかんじに幸せな空気が漂った。寄席は素晴らしい。
ウキウキしながら帰宅し、また日常に戻った。数日後にセンター試験当日。消しゴムを忘れたのはハッキリと覚えている。かなり慌てたが、まぁいいか。試験官に頼めば貸してくれたのかもしれないが、「まぁ第一志望じゃないし、用心深くやってみっか」と試験に臨む。そんなかんじでやってみたら前述の通り「三島行きのきっぷ」を手に入れてしまった。
ああ、怖い。本日1月10日 現在時刻16:52。 私は新富士での独演会に向かっている新幹線こだま739号の中でこの原稿を書いてるのだが……電車はいまJR三島駅に停車している。右手の窓から駅弁の桃中軒が見える。ホームの向こうに日大国際関係学部の看板も目に入り、ちょっとゾッとしているところだ。