誤検出の理由02/

 使い込まれた硬貨&紙幣、一度濡れた紙幣 「ギザ十」や「旧500円玉」でもないのに、釣り銭口に硬貨が戻ってきてしまう場合、その硬貨に汚れやキズがついていないかを確認しましょう。 長い年月にわたって酷使されてきた硬貨は重さがシステム設定値の範囲外となり、返却される場合があるからです。

 また、硬貨と同様に、お札を何度入れても戻ってきてしまうことがありますよね。 その際にシワを伸ばしたり、逆向きや裏返したりして、投入を何度も試みる人が多いようですが、硬貨同様に手の脂が付着した紙幣、摩耗・劣化した紙幣も、自販機のシステム設定値外になることがあります。

 さらに、紙幣は一度濡れると紙が伸縮する特徴をもっているため、現行千円札の規定サイズ(縦76mm、横150mm)と少しでも異なる場合、システム設定値外として自販機に投入できません。

 ちなみに、投入を繰り返している最中に誤って自販機下に硬貨が落ちてしまい、それを拾って投入したら使えた……というエピソードもありますが、これは恐らく地面に落ちた際に微量のホコリや土が硬貨に付着したことで、その重さが変化したことが原因と考えられます。

 硬貨&紙幣が戻ってくるときにやっている、根拠のない対処法 飲み物やたばこを購入する際、自販機に硬貨や紙幣を入れても戻ってきてしまうとき、 ● 硬貨や紙幣に息を吹きかける

●「頼むぞ!」と念力を送る
●硬貨を手に包み、熱を帯びるまでこする
●汚れを指でこする
●ゆっくり投入する
●チカラを入れて投入する
●紙幣のシワを伸ばす
●紙幣を裏返したり、逆向きに入れる……

など、 人々は実にさまざまな工夫を凝らしているよう。

でも、これらはまったく根拠のない対処法。これからは労力や時間をムダにせず、潔くあきらめて他の硬貨・紙幣を使用することが賢い選択といえますね。 今日ご紹介した以外にも、自販機に投入した硬貨が戻ってきてしまう「ある法則」があるのです。

 その法則については、明日の夜ご紹介いたします!

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