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気象庁は今日4日、この先の1か月予報を発表。期間は一年で最も寒さが厳しい「寒中」ですが、寒気の影響を受けにくく、全国的に気温は平年より高い傾向に。西日本では、気温が平年よりかなり高くなる所も。また、降雪量は西・東日本の日本海側で平年より少ない見込みです。

数値予報モデルによる予測結果

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気象庁は今日4日、この先の1か月予報を発表しました。

1か月平均の地上気圧(左図)は、日本の東海上で低気圧が発達しやすく、北日本を中心にその影響を受ける時期がある見込みです。東シナ海から日本の南では、平年に比べて低気圧の活動が弱いでしょう。
上空約1500mの気温(右図)は、中国大陸から東シナ海付近や日本の東海上を中心に平年より高く、日本付近は寒気の影響を受けにくい見込みです。

「寒中」も気温は平年より高い傾向

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今回発表された1か月予報の期間は、1月6日から2月5日にかけてです。ちょうど明後日6日は二十四節気の「小寒」で、1月20日が寒さが最も厳しい頃とされる「大寒」となります。1月6日「小寒」から2月3日「節分」にかけてを、一年の中で寒さが厳しい「寒中」や「寒の内」と呼びます。

例年、寒さが最も厳しい頃ではありますが、寒気の影響を受けにくい状況が続き、全国的に気温は平年より高い傾向となるでしょう。ただ、寒気が南下するタイミングで寒中らしい寒さとなるため、寒暖差は大きく、体に堪えそうです。

近いところでは、3連休の後半は一時的に強い寒気が南下し、広く平年を下回る寒さとなるでしょう。令和6年能登半島地震の被災地にも7日から凍える寒さがやってきます。できる限り暖をとって、引き続き、安全な場所でお過ごしください。

西日本では、期間の前半は特に気温が高くなる所がある見込みです。
今日4日は、九州北部と中国地方に「高温に関する早期天候情報」が発表されました。12日頃からは気温が平年に比べて「かなり高くなる」可能性があります。高温に弱い農作物の管理などには注意が必要です。

東北や北海道は、1月半ば頃には寒気の影響を受けやすくなり、気温が平年並みとなるでしょう。比較的、この時期としては気温の高い日が続いた後に、寒中らしい寒さがやってくるため、急な寒さにご注意ください。1月中旬頃は、防寒グッズが手放せない日が続く見込みです。

北日本日本海側で降水量多め 雪崩・落雪に注意

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低気圧の影響を受けやすい北日本日本海側は、1か月の降水量は平年並みか多く、日照時間は平年並みか少ない見込みです。北日本は積雪が平年に比べて大幅に上回っている所もあります。今後の更なる雪や雨によって、雪崩や落雪に注意が必要です。

一方、低気圧の影響を受けにくい西日本や東日本の太平洋側は、降水量は平年並みか少なく、日照時間は平年並みか多いでしょう。
関東も比較的晴れる日が多い予想ですが、南岸低気圧が通過したり、上空に強い寒気が南下したりするタイミングで、雪が降る日も出てくる頃です。雪の予想が出た際には、早めに備えを行い、交通情報などに気を付けてください。

令和6年能登半島地震の被災地である北陸地方では、この先1か月の降水量、日照時間は平年並み、降雪量は平年より少ない見込みです。
近い予報では、6日から7日にかけて「警報級大雨」となる可能性があり、7日から8日にかけては、被災後初めての雪が予想されています。少しの雨や雪でも土砂災害の危険度が再び高まる恐れがあります。新たな災害に十分警戒し、できるだけ安全で暖かい場所で身を確保してください。