2年連続の最下位に沈み、再建期間の真っ最中という印象を受ける日本ハム。かつての強さを知る選手はだいぶ少なくなってきている印象を受けるが、野手で苦しい立場となっているのが中島卓也だ。2015年には盗塁王に輝き、ショートのベストナインにも選出され、翌2016年にも全試合に出場してチームの日本一にも貢献。しかしその後は年々出場機会が減り、今年は17試合の出場で6安打に終わっている。
先日、海外フリーエージェント(FA)権を行使せずに、来シーズンもチームに残留することが発表されたが、推定年俸はピーク時の1億円から1/4となる2500万円まで減少しており、そのことも苦しい立場を物語っている。年齢的には来年で33歳とまだまだ余力がありそうだが、日本ハムはかつてのレギュラーに対しても積極的に他球団への移籍を促してきた経緯があるだけに、来季は周囲を黙らせるくらいの結果を残す必要があるだろう。
低迷しているチーム以外にも崖っぷちと見られる選手は存在している。パ・リーグ三連覇を達成したオリックスではT-岡田がその筆頭と言えるだろう。2010年にはホームラン王に輝き、通算204本塁打を誇る大砲も今年は一軍定着してから初となるホームラン0本に終わった。
ポストシーズンでは打席に入るとファンから人一倍大きい声援が送られており、その人気と存在感はまだまだ健在だが、この結果がもう1年続くようであれば、さすがに残留は難しいだろう。何とか来シーズンは代打でも存在感を示してもらいたいところだ。
38年ぶりの日本一を達成した阪神では秋山拓巳も厳しい状況と言える。過去に3度二桁勝利をマークし、先発ローテーションの一角として活躍してきた右腕も、昨年から一気に成績を落とし、今年は一軍で0勝に終わった。140キロに満たないストレートでも抜群のコントロールを武器に相手打線を抑え込んできたが、同じスタイルでは厳しくなってきていることは確かだ。