今年、厚生労働省の講演会の途中で訪れた高野山で幸美さんが追悼

これだけやっても……

「まつりちゃんへのパワハラや長時間労働があって、ハラスメントはまったくなくなったと思っていたけど、そうじゃないから、そういうコメントが社長名で出ているのかな、これだけやってもダメなのかと思ってしまうんです」

 幸美さんは、毎年のように厚生労働省が秋に開催している「過労死等防止対策推進シンポジウム」で講演をしている。今年も鹿児島、和歌山、茨城各県などで話をしたそうだ。

 幸美さんは言う。

「うちから富士山がきれいに見える日があるのですが、『まつりちゃん、なんで一緒に富士山見られないの』『何度も登った富士山に行けないの』と、今も呼びかける日々です」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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