母親に言われた「一言」
2度目の高校生活を経験したことで、人生で初めて、勉強の楽しさを味わったという。
「マーケティングの授業が印象に残っています。例えば、コンビニの陳列棚の配列をどのようにすれば購買意欲がかきたてられるとか。確かに、自分もレジ横に置いてある商品を思わず買ってしまうなと思ったり。身近なものをテーマに学ぶことができてすごく楽しかったですね」
22年、無事高校を卒業したスザンヌさん。なんと成績優秀者として表彰されている。その際、母・キャサリンさんからはこんな言葉をもらったという。
「母には実際の高校生のときに途中で辞めてしまった過去があるので、すごく嫌みっぽく、『高すぎる授業料だったわ』って言われて(笑)。ホントすみませんって感じでした。でも、そんな私が自分で高校への再入学を決めて、卒業したことは『誇りだわ』って言ってくれました。それだけでも入り直してよかったなって思いましたね」
同年、スザンヌさんは、大学に進学する。だが進学するかどうかは相当悩んだという。
「高校は1年間だったから耐えられたんですけど、大学は4年間あるじゃないですか。それを乗り越えることができるのかなって」
進学の決め手になったのが、息子の小学校卒業のタイミングだったという。
「このタイミングで大学に入ると、卒業の時期が小学生の息子と一緒になるんです。それで、息子と一緒に卒業することを一つの目標にしようと思いました」