不登校新聞の茂手木さんは、「不登校の親は繋がりと情報の2点が重要」と言う。
「子どもが不登校になると親が責任を感じ、この先どうなるか不安を抱えるのは、モデルケースがないからです。そのためには、同じ経験をした親同士が集まり、話ができ聞ける場が必要。繋がりをつくり、情報を共有していくことが大事です」
不登校新聞では、不登校の親専用コミュニティーサイト「親コミュ」をつくり、不登校の親同士で交流しながら情報交換ができる場にしている。茂手木さんは、今苦しんでいる親に「あなたは悪くない」と語る。
「悪いのは、多様性を認めない社会であり、学校に行かない選択肢を認めない社会。社会が変わっていく必要があります」
そして、親に「自分を大事にしてほしい」と呼びかける。
「親は、時には子どものことを考えず、遊んだり趣味に時間を使ったり楽しく生きてほしい。不登校の子どもが何に苦しんでいるかといえば、親が自分のことで悩み苦しんでいること。子どもは自分のことで、親を苦しめたくないんです。親が自分の人生を楽しく歩んでいてくれることが、子どもが元気になる一番の近道です」
(編集部・野村昌二)
※AERA 2023年12月18日号より抜粋