家事や仕事に忙しいお母さんを助ける「お助け戦隊テゴスンジャー」=大山チャンネル提供
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「テレビ離れ」が言われて久しい。ところが、中国地方にある小さな町では「住民の7割」が視聴するケーブルテレビのチャンネルがある。高齢者だけではない。子どもから若者までもが楽しんで見ているという。何が起きているのか。

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 鳥取県の西部に位置する大山町。同町が運営するケーブルテレビ局「大山チャンネル」は、町民の“視聴率”が70%強だという。

 大山チャンネルでナレーションを務める入澤佳奈さん(34)は、8年前から番組を支えてきた。入澤さんが言う。

「私はケーブルテレビの局員ではなく、大山町で暮らす2児の母です。声の仕事に憧れていて、ある日突然、お誘いを受け、チャレンジしてみようと思い、今にいたっています」

 大山町は人口が1万5072人、世帯数は5606(ともに2023年12月1日時点)の小さな町だ。大山チャンネルでは25分の構成で、月に3本番組が制作される。大山チャンネルの特徴は「超住民参加型」ということ。

「密着 公務員24時!!」」=大山チャンネル提供
住民トークバラエティ「まちづくり その手があったか」」=大山チャンネル提供

 番組には出演者はもちろん、カメラマンから音響効果、大道具といった裏方まですべて住民が担当する。中学生が番組の指揮を執るディレクターを務めたり、シニア女性がリポーターとして住民にインタビューしたりする。

「ナレーターをやるにあたって最初は緊張しました。今では生活の一部となっています。顔はあまり出ないですが、町のイベントなどで私の名前が呼ばれると『大山チャンネルでしゃべっている人ですよね。いつも見ています』と声をかけられることもあります」(入澤さん)

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