京都タワー展望室。360度のパノラマビューは、朝は特に爽快だ

 せっかく旅行に出かけたら、現地ではベストな時間にベストなことを楽しみたい。そんなニーズに応えた旅行ガイド「24H」シリーズから、『Kyoto Guide 24H』が新たに発売された。世界中から観光客が詰めかける京都で、いつ、何をするべきか。この『Kyoto Guide 24H』から、「朝」「昼」「夕方」「夜」「深夜」に分けて、紹介したい。

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「朝を制する者は京都観光を制す」と言ってもいいくらい、京都観光で重要なのは朝。京都駅を起点に動き始めるなら、駅前にそびえたつ京都タワーから1日を始めてはどうだろう。営業開始の10時きっかりに地上100メートルの展望室に上がり、その日の目的地やルートをシミュレーションしておけば効率アップ。展望室からは、西本願寺や東本願寺、そして人気の清水寺もはっきり見渡すことができる。

 もっと早く動き出せるなら、人気の社寺の「開門と同時」参拝を目指したい。清水寺に加えて東寺、龍安寺など世界遺産に登録されている17の社寺・史跡など、人気のお寺や神社は、週末ともなれば9時にはすでに参拝の人でいっぱいになることも少なくない。せっかくなら、門が開く時間を目指して出発し、人が少ない時間帯に堪能したい。空気はキレイだし、静かだし、写真も撮りやすくてよいことづくしだ。お参りからはじまる一日は、気分も晴れやかになって、「早起きは三文の徳」の言葉をきっと実感できる。

 そして、夏に京都に出かけるなら、徳川家康が築城し、大政奉還の意思表明がなされた歴史的大舞台でもある世界遺産・二条城で、完全予約制の和朝食を楽しみたい。この「清流園・香雲亭での朝御膳」は、毎年夏の約2カ月間、完全予約制で実施され、2023年の夏は7月15日から9月30日まで、1日限定40人が午前9時15分~午前10時15分の1時間、「京のゆば粥御膳」を楽しんだ。

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アート鑑賞をしながら銭湯体験