芸能も政治も「華やか」ではない
「石巻市って13万人強の人口とはいえ、県で第2の都市なんです。仙台市に比べれば小さい都市ですが、それにしてももっと整っていてもいいと感じています。都市の排水機能が高くなく、街中が水浸しになってしまうこともある。この間、雨が強かった日に運転していたら、水がタイヤくらいまで来て、車が故障してしまうんじゃないかと思ったこともありました。インフラは暮らしに直結するので、政治課題として実感しているところです」
森下さんが政治家として活動を始めてから2年以上がたった。芸能界と同じように、生き馬の目を抜くシビアな世界である。一方で、世間から注目を集めるという点では「華」がある仕事でもあるが、両方を経験した森下さんは「どちらも華やかな世界じゃないです」と断言する。
「外からだとそう見えるのかもしれないですけど、政治活動って結局どぶ板ですからね。毎日、街頭に立って、いろいろなところを視察で飛び回って、おじいちゃんおばあちゃんとお茶っこ飲んでみたいな(笑)。真面目に粛々とやるべきことをやるという意味では、どちらの世界も変わらないかと思います」
真面目に粛々とやる、という意味では芸能界も変わらなかった。森下さんはタレント時代、「芸能界の公務員」と呼ばれていたそうだ。
「そのくらい真面目に仕事に打ち込んでました。自分のやりたい仕事があったらそれをもらうために勉強したり、スキルアップしたり。芸能界も華やかに見える裏ではみなさん地道な努力をしています。それはどの仕事でも変わらない気がしますね」