落語家・春風亭一之輔さんが連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今回のお題は「七五三」。
我が家の子ども達も今年18歳、15歳、13歳となり、七五三ははるか遠い昔になってしまった。
……ていうか、やったっけかな? 七五三。まるで記憶がない。末の娘の三つのお詣りはボンヤリと記憶があるような、ないような。家内に確認したら、どうやらやっていないようだ。「あれは生まれて1カ月の初詣り」だって。
よそのうちの七五三事情なんて興味もないでしょうが、まぁそういうお題なんだから仕方ない。少しお付き合いください。こっちもうろ覚えなんで今回はそんなに長くないと思います。
夫婦でお互いの記憶を辿ってみた。そうだ。長男が8歳になる直前の7歳、次男が5歳になったばかり、末娘が2歳(数えなら3歳)の時。「今なら3人そろってギリ七五三じゃねえのっ!? やっちゃえやっちゃえ!」と、勢いでかなり半端な時期に無理やり近所の写真館で記念写真を撮ってお茶を濁したのだ。お詣りはしなかったな。まぁしなくてもそこそこ元気に暮らしてるので、よかったよかった。
街の小さな写真館とはいえ、その店はけっこう衣装のバリエーションがあって、カタログを見ながら客に選ばせてくれる。着物、ドレスはもちろん子どもが着たがるようなモノがたくさんある。
長男と末娘はオーソドックスな着物。長男は性格からか無難なところで落ち着き、娘は2歳だから細かいことはわからないので「どの色がいい?」と聞いて「これー!」と好きな色を選ばせた。