アサヒカメラ 2015年 7月増大号 P66~P67より
アサヒカメラ 2015年 7月増大号 P66~P67より
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アサヒカメラは毎年7月号でヌード特集を組んでいます。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=17137

厳密に言えば、昨年までは毎年グラビアがヌードで、
たまに関連記事がくっついていたという感じでしょうか。

本腰を入れてグラビアから特集まで
69ページもヌードを貫いたのは、
たぶん今年が初めてでしょう。
(ページ数がここまで増えた理由は、
2話前のブログで綴ったとおりです)

おかげさまで今回のヌード特集号も話題のようで、
インターネット上、とりわけTwitterやFacebook、ブログといった
SNS方面では様々なことが書かれています。
事実と異なることも多いのですが(苦笑)、
名誉毀損の恐れがある場合を除いては、
いちいち突っ込むことはしておりません。

たまに一個人でツイートに返信することはありますが(笑)。

ネット上の書き込みならまだしも、
直接間違った指摘をされることもあるんですよね。
まあ、せっかくなので、
「アサヒカメラとヌードについてよく言われること」
について、ここでFAQっぽく書いてみたいと思います。

【質問】
アサヒカメラはヌード特集が多い?

【答え】
恒例なのは毎年7月号だけ。
2013年の2回を除けば、ほぼ年1回かと思います。
そういう印象を持たれる理由として考えられるのは、

(1)月例の写真コンテストでヌード作品が入選することがあるから

(2)沢渡朔さん審査の「ヌード写真コンテスト」を実施したから

(3)毎年恒例の巻頭グラビアを飾る篠山紀信さん(1月号)、
   荒木経惟さん(6月号)の作品にヌード写真が出ることがあるから

(4)ヌードの増刊を出しているから

(5)ヌード特集が話題になって他の雑誌やサイトで取り上げられるから

(6)ヌード特集号や増刊のバックナンバー情報(古本)が
   ネット上を駆けめぐっているから

といったところではないでしょうか。

【質問】
ヌード特集号は売れる?

【答え】
通常号よりは売れます。アサヒカメラ以外のカメラ誌が
最近ヌード特集を取り上げていることが何よりの証左かと思います。
なお、アサヒカメラのバックナンバーは1年前の分まで
購入できますが、毎年7月号は確実に在庫切れになってしまいます。

【質問】
売れるから特集する?

【答え】
ボランティアではないので(笑)、
売れるコンテンツには積極的に取り組みます。

ただし、売れるからヌード特集を組むというよりは、
そもそも月例写真コンテストに
ヌード作品の応募が目立つという側面があります。
とりわけポートレート作品は多く、
ヌードとはいかないまでも、肌の露出の多い作品は多いんですね。

そういう傾向は数十年前から変わりなく、
毎年7月号のグラビアを飾る沢渡朔さんに至っては
1995年からお世話になっているわけです。

以前、アサヒカメラなんて比じゃないぐらい、
きわどいヌード写真を載せる男性誌の編集者の方に言われました。

「最近、ヌードグラビアを堂々と載せる雑誌が少なくなったんで、
アサヒカメラさんとかすごく目立つんですよね」と。

そういえば、他の雑誌からアサヒカメラのヌードについて
取材を何度か受けていますが、そういう流れがあるのかもしれません。

……とまあ、勝手にFAQっぽくしてみました(笑)。

で、最後に少し付け足します。

いまカメラ誌の多くがヌード特集に取り組んでいて、
ちょっとした「バブル」みたいになっていますが、
そのうち弾けるんじゃないかと思っています。

でも、誤解していただきたくないのですが、
僕らはカメラ誌の編集者です。
性欲を掻き立てるために誌面を
作っているわけではありません。

性欲を掻き立てるためであれば、
写真の選び方がまるで変わってきますから(笑)。

僕らが目指すのは、
真面目にヌードを被写体として捉える
カメラ愛好家のための特集です。

人を撮るのは本当に難しい。

多くの写真家がそう言います。

ましてや「肌」を表現するのは
それすなわち困難の道だと思います。

そんななかで高度な作品を発表するプロの写真家、
その道に果敢に挑むアマチュアの写真家。
僕らはそんなみなさんを応援していきたいと思います。