(写真はイメージ/GettyImages)

 靴底の減り方を専門家が見ると、その人がどんな歩き方をしているかがわかるという。多くの現役アスリートも通うトレーニングジム「IPF」代表のカリスマ最強トレーナー・清水忍さんは「靴底の減り方には、歩き方のクセが出ます。かかとの内側が減る場合、内股やX脚の可能性が高いほか、外反母趾の傾向もあります」という。清水さんが監修した『運動習慣ゼロの人のための疲れない動けるからだをつくるテク』(朝日新聞出版)から、靴底の減り方で歩き方の癖を見る方法を、カラダの仕組みの解説とともに紹介する。

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「靴底の内側だけ減る」「外側だけ減る」いいのはどっち?

 かかとの内側が減る場合、内股やX脚の可能性が高いほか、外反母趾の傾向もあります。足首やひざが不自然な方向を向いているので、ももやふくらはぎ、足の裏の筋肉に無理な力がかかり、疲れやすくなります。内股やX脚、外反母趾は放置すると症状が進んでいくので、早いうちにストレッチをしたり、歩き方を変えたりすることが大切です。

(イラスト/ひらのんさ)

 逆に足の外側に荷重がある『いい姿勢』で歩いていればかかとの外側が少し減ります。かかとの外側が少しだけ減るのが、ベストな歩き方だと言っていいでしょう。

 ただし、極端に外側が減る場合は、足の外側を引きずって歩いているということ。かかとに重心が寄りすぎている傾向も見られます。そんな人は、胸が反りすぎて、前ももに体重がのっている可能性が大。ももの前側や外側が張り、少し歩いただけで疲れやすい脚になっています。内ももの筋肉を意識しながら歩くと、改善していきます。

(イラスト/ひらのんさ)

「靴底のつま先だけが減る」「かかと全体が減る」が示すこと

 靴底のつま先部分だけが減るという場合は、重心がつま先寄りになってお尻や胸を突き出していることが多く、腰の筋肉に負担がかかっています。

(イラスト/なかざわとも)

 また、靴底のかかと全体が減る人は背の姿勢に注意しましょう。かかとに重心が寄り、猫背、巻き肩に。首、肩、背中全体が緊張しているほか、呼吸が浅くなり不調を招きやすい状態です。

(イラスト/なかざわとも)

(構成 生活・文化編集部 森 香織)