スポーツ紙デスクは「ジャイアンツ傘下3Aサクラメントに所属していた筒香嘉智の獲得に動く可能性がある。左の大砲がいないし、メジャーでは結果を残せなかったが日本球界でならまだまだレギュラーで活躍できる。野球に向き合う真摯な姿勢も若手の良きお手本。阿部監督は現役時代から同じ左の強打者として筒香に一目を置いていた。日本球界に復帰するなら獲得レースに参戦するかもしれない」と指摘する。
筒香はDeNAの主軸で活躍し、16年は44本塁打、110打点で2冠王を獲得。侍ジャパンの4番も務めた。19年オフにポスティング・システムで子供のころから憧れていたメジャーに挑戦したが、厳しい現実が待ち受けていた。レイズ、ドジャースで打率1割台と結果を残せず、21年途中に加入したパイレーツで打率.268、8本塁打と復活の兆しが見えたが、昨年は50試合出場で打率.171、2本塁打と精彩を欠き、シーズン途中で自由契約に。今季はレンジャーズとマイナー契約を結んだが、6月下旬に自身の希望で契約を解除。メジャー他球団からのオファーが届かず、独立リーグでプレー後、ジャイアンツとマイナー契約を結んだがメジャー昇格は叶わなかった。
「今年はメジャーでプレーできず、31歳という年齢を考えると来年もメジャー契約を勝ち取るのは非常に難しい。昨年のオフにNPBの複数球団が獲得に興味を示したが、米国でプレーすることを決断した。今オフは現実的な選択肢として日本球界復帰の可能性が十分に考えられるでしょう。最有力候補は古巣のDeNAです。(ネフタリ)ソトが今季限りでの退団が濃厚で、長距離砲が補強ポイントになる。守備位置は一塁に佐野恵太、左翼に筒香という布陣で共存できます。メジャーに挑戦後も、DeNAは筒香がつけていた背番号『25』は空き番のままにしている。いつか復帰してほしいという球団サイドのメッセージです。巨人も可能性はあります。敬意の念を抱く阿部新監督の下でプレーしたいと感じても不思議ではない。この2球団の一騎打ちになるのではないでしょうか」(通信社記者)
日本に戻ってくるタイミングは何度もあったが、筒香は米国でメジャーの舞台に返り咲くことを目指して異国の地で奮闘していた。NPBの複数球団で争奪戦が予想される今オフ、どのような決断を下すだろうか。
(今川秀悟)