兄の想い、弟妹の願い
炭治郎と実弥は、彼らにこんな想いを抱いていた。
「死なせないからな 絶対助ける 兄ちゃんが助けてやる」(竈門炭治郎/1巻・第1話「残酷」)
「お袋にしてやれなかった分も 弟や妹にしてやれなかった分も お前が お前の女房や子供を幸せにすりゃあ良かっただろうが そこには絶対に俺が 鬼なんか来させねぇから……」(不死川実弥/19巻・第166話「本心」)
自分のために深い傷を負っていく妹と弟の姿を見て、これから兄たちは筆舌に尽くし難い悲しみを重ねることになる。この“二人の兄”は弟と妹を、それぞれに守りぬくことができるのだろうか。
「鬼」と「人間」のはざまにいる2人が紡ぐ、悲しくも美しい物語を見届けたい。