これまでは詳しくは説明しなかったけれど、原因は、本来腎臓から尿として毒素が排出されるはずが、腎臓に石がたまっていて、それがうまくいかず、全身に毒素が回ってしまったことだった。

 検査のために転院したんだけど、その場で腎臓にたまった石を取り除くために即手術となった。その日は休日にも関わらず、麻酔科医や泌尿器科医といった専門医をすぐに呼んでくれて、緊急手術をすることができたんだ。ありがたいね。しかも、そのときは心不全も併発していて、かなり重篤だったらしい……。

 俺はいろいろな手術や処置に関しては、専門家が「それがいい」と判断したんだから、その判断に身をゆだねるだけ。医師から説明を聞いても「まな板の鯉ですから」って言って、娘から「自分のことだからちゃんと聞いてください!」と呆れられる始末だ。

  手術、処置の説明も娘が聞いてくれて、いろいろ手配してくれるし、入院先の看護師さんにも「本人は面倒くさがりで、もういいよって言うことも多いですが、自分でできることはなんでもやらせてくださいね!」なんてお願いしてたり、いやあ、女房に似てきたね(笑)。

病室の相部屋を覗かれ「ジジイ!」

 俺は、救急病棟と一般病棟を行ったり来たりでバタバタしてたんだけど、過ぎてみればこんなもんかと思っていた。でも医師や娘から話を聞くと「え!? そんなに大変だったの!」というのが正直な気持ちだ。

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入院生活の気分転換は人の悪口!?