料理本やNHK「きょうの料理」を彩ったなつかしい名前、現在も活躍中の名前が次々に登場する。副題は「料理研究家とその時代」。「本邦初の料理研究家論!」と豪語する阿古真理『小林カツ代と栗原はるみ』は、レシピ本も批評の対象になることを示した画期的な一冊だ。 戦後の料理界を彩った第一世代、第二世代の料理研究家は経歴的に似たところがある。結婚後、海外に赴任した夫とともに欧米で料理の研鑽を積んだ江上トミ…

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