この「入れ替わりの術」、時間と心に余裕がある時に楽しく使ってみるといい。
自分がイライラしている時には、なかなかうまく使えない。
でも、ふだん時間がある時に使っていると、けっこう役に立つ。
うまくコミュニケーションが取れるだけでなく、人にイライラしなくなる。
仲間や家族だけでなく、わたしは、この術をまったくの他人にも使う。
たとえば、わたしのセミナーや研修に来てくれたお客さんと入れ替わってみる。
いろんな年齢のいろんな職業の人と入れ替わってみる。
そうすることによって、
「この話じゃ伝わらないかもしれないなあ」
「もっと、具体的にしたほうがいいかも」
など、いろんなアイデアが浮かぶ。
人間、どうしても、自分の世界だけで物を考えてしまう。
「分かろう」とするためにも「入れ替わりの術」は大切。
「今日は、20歳の大学生」と、自分に言い聞かせる。
「ちょっとでも安い店を探してみょうかなあ」
「安くて可愛い服を探そう」
そういう気分になる。
ただし、元の自分に戻った時に、
「やっぱり、この服は失敗だった」
「どうみても20代の服で可愛いけれど、わたしが着たら浮きそう」
と、後から買った服などを見て反省することもあったりする。
元カレに今カノを紹介されてキレていた友人に「入れ替わりの術」を勧めた。
「別れたお前に、今さらどうのこうの言われたくない……そう思うよなあ」
「2人は、もう過去のことなんだし、今さら気にしてないだろう……と、思っているかもしれないよなあ」
と、彼女は、自分で気づいた。