堀部雄大さん(右)と堀部結里花さん(撮影/写真映像部・高野楓菜)
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 AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2023年9月25日号では、消防士でライフセービング選手の堀部雄大さん、ライフセービング選手の堀部結里花さん夫婦について取り上げました。

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夫36歳、妻27歳のときに結婚。長女(1)と3人暮らし。

【出会いは?】妻が大学生の時、夫が所属するライフセービングチームに参画。当時は競技における先輩、後輩の関係だった。

【結婚までの道のりは?】競技を極めるために海外へ行った際のホームステイ先が、たまたま夫も妻も同じだったことがきっかけで親しくなっていった。

【家事や家計の分担は?】家事は基本、できる人ができることをする。夫の夜勤時、妻が家事全般をするため、在宅時は夫が率先して洗濯や料理などを担当している。財布は一つで、妻が管理。

夫 堀部雄大[40]稲城市消防本部 消防士 ライフセービング選手

ほりべ・たけひろ◆1983年、東京都八王子市出身。ライフセービングの競技歴は20年以上。2011年から現職。警防課に所属し、火災や救助活動などにあたったり、救急の現場では救急隊と連携したりする「ポンプ隊」の小隊長を務めている

 結婚当初、世界で活躍する妻をサポートする立場を選びました。でも、妻から「一緒に日本代表を目指そう」と言われた時、「自分も同じ舞台に立ちたい」というチャレンジ心が芽生えました。

 昨年の「パドルボード」の世界大会に2人そろって日本代表に選ばれ、さらに夫婦で出場したチームリレー部門では銀メダルを獲得。娘を抱いて3人で表彰台に立つことができ、感慨深かったです。

 妻はよく、「私らしいママでありたい」と口にしています。人生は一度きり。やりたいことを我慢するのではなく、したいことをすることが大事だと思っているので、彼女の言葉に共感します。

 最近、娘は泳いだりボードに乗って波を手でかいたりする様子をまねることも。僕たちが頑張っている姿を見てくれていると感じています。

 遠征や大会で1週間ほど海外へ行く際、職場の皆さんがいつも応援してくれます。厳しい勤務態勢の中でも、集中して競技に打ち込めることがとてもありがたいです。

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