新潟県糸魚川市内で撮影された、「つちのこらしき生き物」の写真。つちのこ探検隊のWebサイトによると、つちのこは体長30~70センチで、ビール瓶の幅よりやや太く、三角の頭と細く短い尾を持つという※諸説あり(以下、写真はすべてつちのこ探検隊提供)
この記事の写真をすべて見る

 先月、スコットランドのネス湖で、約半世紀ぶりに未確認動物(UMA)「ネッシー」の大捜索が行われた。いつの時代も人類は“ロマン”を追い求めるものだが、かたや日本にも、古事記にも登場するUMA「つちのこ」を長年探し続ける人物がいる。新潟県糸魚川市「つちのこ探検隊」の丸山隆志隊長(76)だ。「趣味や遊びでやっているわけではない」と真剣そのものな丸山さんに、20年にわたる闘いの歴史と、つちのこを追いかける理由を語ってもらった。

【写真】つちのこの“エサ”はこちら

 丸山隊長が「つちのこ探検隊」を結成したのは、約20年前。後に隊員となる、地元民の戸田敬吾さんから「山にキノコ採りに行ったら、ヘビとはちがう、足のない生き物を見た」という話を聞き、「それはつちのこに違いない!」と、仲間を募って調査をはじめた。

 戸田隊員によると、その生き物は「一升瓶ほどの太さで、コケがはえたような気持ち悪い色」だったとか。その後も5人ほどから、似たような生物の目撃証言があった。

 丸山隊長の情熱は半端ではなく、探検隊は当初から「捕まえたら賞金1億円」を掲げ、つちのこ探しを敢行してきた。

「だって、100万円じゃ注目されないでしょう。1億円って言ったら、マスコミがいっぱい取材に来てくれました」

著者プロフィールを見る
大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

大谷百合絵の記事一覧はこちら
次のページ
1億円は誰が出す?