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 トランスジェンダーの子どもたちが孤独を深めている。背景には、LGBTだとカムアウトできないことや、不登校やひきこもり、通信制の学校に通う子が多いなどの事情がある。学校に通っていても、男女分けに悩む声は多い。AERA 2023年8月28日号より。

【図】LGBTQの若者の孤独感は?

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 若い当事者の「居場所」を全国で提供している団体もある。一般社団法人にじーずは「10代から23歳までのLGBT(かもしれない人を含む)」を対象に、全国約10カ所でオープンデーを定期開催する。16年に活動を始め、これまでの参加者はのべ3千人にのぼる。居場所が必要な理由を、代表の遠藤まめたさん(30代)に聞いた。

「若いLGBTは家族にカムアウトできない子が多く、特にトランスは学校に行っていない子も多い。不登校や通信制の学校に通う子は、普段同世代の子と顔を合わせる機会がないので、この日を楽しみにしています」

 オープンデーに集まった若者たちはゲームやおしゃべりをしてのんびり過ごし、後半は皆でテーマトークをする。内容は「カミングアウト」「いつ気付いたか」などセクシュアリティーに関することから「理想の休日の過ごし方」「100万円あったら何に使う」まで様々だ。

 学校での悩みもよく聞かれる。にじーずが21年に行った制服選択制についてのアンケートでは、たとえばこんな声があった。

「女子生徒はスラックスを選べるが男子はスカートを選べない」「式典のときは法律上の性別による制服着用を求められる」「周知が足りず、制服を選択できるのを知らない生徒がいる」「在学途中で制服を変更したくても高価で買い替えられないことがある」「制服選択制を求めて生徒が声をあげても、なかなか取り合ってもらえない」「制服を着ると死にたくなる。学校に行けなくなった」──など。

 制服以外でも学校での男女分けに悩む声は多い。「男女別のトイレしかないので誰もいない授業中に行かせてもらっている」「一人で着替えたいと言ったが認められず登校できなくなった」「模試のとき性別を空欄にしたら皆の前で注意された」などの経験も耳にする。以前、にじーずの高校生らで「先生にお願いしたいことリスト」を作成した際は「くん・さん付けをやめてほしい」「『そこの女子』などと呼ばないで」「不要な性別欄をなくして」「修学旅行では理由を聞かず個室入浴可にしてほしい」などの要望があがった。

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