キャラクターグッズ販売のサンリオも期待される。インバウンドの増加によって、ハローキティなどのキャラクター商品の販売や、テーマパークの収益が伸びるとみられる。海外でのロイヤルティ収入も引き続き好調に推移しているという。来年はハローキティ50周年を迎え、イベントや記念の商材などへの需要拡大が期待できると、仲村さんは話す。

「ドン・キホーテ」などを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスもインバウンドによる来店や購入が期待される。ディスカウント店のドン・キホーテは、とりわけ中国人に人気が高い。独特の商品配列による店舗デザインは外国人の受けがいいという。

 時計大手セイコーグループは、高価格帯のブランド腕時計の「グランドセイコー」に強みがある。海外でも高いブランド力が評価されており、インバウンドによって高価格帯の商品を購入されることで、客単価が上昇すると、仲村さんは期待している。

 南海電気鉄道は、多くの外国人が訪れる路線で鉄道事業を展開している。関西の玄関口である関西国際空港をはじめ、世界遺産の高野山や百舌鳥・古市古墳群にもアクセスできることから、インバウンドの本格回復に期待が高まるという。

 共立メンテナンスは「ドーミーイン」といったビジネスホテルや、学生寮・社員寮などの事業を展開する。インバウンドによる需要の回復のほか、ホテル市場での人手不足もあり、ホテル事業の客単価が上昇している。また、RevPAR(販売可能客室1室あたり売り上げ)も改善するとみられている。対面授業の再開などで留学生の契約数も増え、寮事業も回復しているという。

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ヒッピー、ディスコ、パンク…70年代ファションのリバイバル熱が冷めない今
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日本でしか購入できない商品を拡充