親子で実験にチャレンジすれば、夏の思い出に(写真/iStock)

 猛暑とはいえ外で過ごすことも多い子どもたち。キャンプや昆虫採集で、森林や草原などにひそむ害虫に悩まされてはいないだろうか。そんな親子には、自由研究を兼ねた虫よけスプレー作りがおすすめだ。

「実験対決」シリーズは、世界の小学生たちが国ごとにチームを組んで、知識とアイデアを頼りに科学実験で対決を繰り広げる学習漫画。最新刊の『実験対決45 毒と解毒の対決』では、「毒虫」が物語のカギを握る。コラムでは、虫よけスプレーの作り方、活性炭の粉で水を浄化する方法などを紹介。今回は、虫よけスプレーの作り方を公開したい。

北海道・富良野のラベンダー畑。ハーブの香りには、ヒミツがある(写真/iStock)

 ピザ マルゲリータに欠かせないバジル、カクテル「モヒート」に浮かぶミント、北海道・富良野の畑で見事に咲き誇るラベンダー……。これらはすべて、人間にはすがすがしくて「いい香り」と認識されているハーブだ。しかし、虫たちにとってはひどく「嫌なにおい」かもしれない。

 植物は、自分で移動できないので、害虫などの天敵からも逃げることができない。そのため、鋭いトゲやにおい、毒などといったいろいろな方法を使って自分を守っている。

 このあと紹介する「虫よけ」の材料であるシトロネラオイルは、スリランカやミャンマーなどで育つシトロネラというイネ科の植物から抽出したものだ。シトロネラは害虫が嫌がる特有の香りを放って自分を守っている。早速、植物が身を守るための知恵を利用した虫よけスプレーの作り方を紹介しよう。

自分で作った虫よけスプレーは、直接肌に使うのはやめよう(写真/iStock)

【準備するもの】

① シトロネラオイル
② レモングラスオイル
③ スイートアーモンドオイル
④ エタノール
⑤ 精製水
⑥ スプレーボトル
⑦ ガラス棒
⑧ ピペット
⑨ ビーカー

※ 材料や道具は、アロマセラピーの専門店や百貨店、量販店などで購入できる。取り扱いの有無は、お店に電話などで確認を

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毒にも薬にもなる植物たち