江夏豊。記録にも記憶にも残る稀代の名投手だ。シーズン401奪三振、オールスターでの9連続奪三振。阪神退団後は複数の球団を渡り歩きストッパーとして活躍し、優勝請負人と呼ばれた。一方、歯に衣着せぬ発言も多く、監督との確執は絶えなかった。 現役時代の逸話や、強面の外見も手伝い、豪放磊落な印象が強いが、本書を読むと江夏像は一変する。酒を飲まず、几帳面。気配りを重視する。だからこそ、気遣いできない他者…

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