政府は閉会中審査となった7月26日の参院特別委員会でも、マイナンバーカードへの一体化に伴い健康保険証を廃止するスケジュールを変えない姿勢を改めて示しました。
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そもそも、廃止の方針を打ち出したのも唐突すぎますし、その後も当たり前の顔をして「廃止ありき」の姿勢で進めようとしています。
マイナンバーカードの発行は本来、任意です。国民の側がメリットや便利さを感じたら、自発的に発行してもらう性質のものであるはずです。
政府は6月末時点で7割まで普及が進んだと強調しますが、便利だから普及が進んだのではありません。カードの取得などによって最大2万円分のポイントがつく「マイナポイント」をやったことで発行が増えた面が大きいとみるべきです。
政府がマイナポイント政策を打ち出したのは、明らかに普及を後押しするためです。裏を返せば、何もしなければ普及は進まない、つまり国民はマイナンバーカードにメリットを感じていないことが分かっているということです。
国民が魅力を感じないような、しかも任意のカードを、健康保険証と一体化しようとしているのです。
健康保険証は誰もが持っていなくては困るものです。にもかかわらず、任意であるはずのマイナンバーカードと一体化して、マイナンバーカードを使わざるを得ない状況に追い込む。強制的に発行を強いるようなもので、矛盾を感じます。