子どもの公園デビューから始まり、幼稚園・保育園、小学校とママ友の付き合いは続く。その中でママ友特有の人間関係に悩む人も多いのではないだろうか。心理カウンセラーで「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表の石原加受子さんは、「ママ友は、自分が選んだ友というよりは子どもを介しての関係。いずれは小学校、中学校と環境が変わると変化していく関係なのだから、ママ友特有の人間関係であまり深刻になる必要はありません」と話す。石原さんが監修した『心理学でわかる 女子の人間関係・感情辞典』(朝日新聞出版)からママ友グループの特徴と上手に付き合うコツを紹介する。
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ママ友とは幼い子どもの母親であることからできた人間関係のことで、子どもの公園デビューに始まり、保育園・幼稚園入学、習い事など子どもが成長するたびに新たなママ友ができていく。
出産や子育てに関する苦労を分かち合ったり、保育園・幼稚園に関する情報を交換したり、小児科の情報を得たりするなど、有益な関係ではあるが、ママ友カーストや格付け、ボスママの支配、いじめなど、特有の問題が発生しやすい場でもある。
近年はママ友同士のあつれきやトラブルがクローズアップされ、人間関係で心をすり減らす人も多いことから、「ママ友地獄」という言葉も生まれた。
ママ友グループのルールがプレッシャーをかける
「ママ友仲間になじめない」「何となく浮いている」と感じたときは、そのママ友グループの集団規範に抵抗を感じているのかもしれない。集団規範とは、どんなゆるやかなグループ・つながりであっても複数のメンバーがいるところで自然にできあがるルールのことだ。ひとたびできあがると、メンバーをしばり、心理面でプレッシャーをかけ続ける。これを集団圧力という。
ママ友カーストの頂点にいるボスママがやっかい
ママ友にも上下関係や序列が生まれやすい。やっかいなのはボスママという特別な力をもった人物が、どのママ友グループにも存在していることだ。