金(ゴールド)の価格が歴史的高値で推移している。不景気に強いと言われている金だが、金の現品を保有せずに投資する方法もあり、少々複雑だ。金投資はどんなもので、どんな種類があるのか。子どもの環境・経済教育研究室代表・泉美智子さん著、ファイナンシャルプランナー奥村彰太郎さん監修の『今さら聞けない投資の超基本』(朝日新聞出版刊)から、金投資のイロハを学びたい。
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金は、「金」そのものに価値がある「実物資産」のため、株式や債券など、発行体が破たんすると価値がなくなる金融商品に比べて安全とされています。希少性が高く、品質が変わらないこと、世界中のどこでもほぼ同じ価値で換金できることも、金の安定性の要因といえます。
■金投資のメリットとデメリット
金は価値が安定しており、世界中でほぼ同じ価値で取引されています。景気などの影響を受けにくく、安全性が高いのが金投資のメリットです。一方、デメリットと言えるのは、保有しているだけでは利息などの利益が得られないこと。また、実際に金の延べ棒などの現物を持つ場合は盗難などのリスクに備えてセキュリティを高める必要があります。
金に投資しようと思うなら、メリットとデメリットを理解したうえで、純金積立など金の現物を保有するやり方なのか、金の値動きを利用した先物取引や投資信託といった現物を保有しないやり方なのかを選ぶ必要があります。
■純金積立は安全性が高く初心者向け
毎月お金を積み立てて「金」を購入するのが純金積立です。1000円単位から気軽に投資ができ、またさまざまなリスクの影響を受けにくいので、将来のための財産として保有するのに向いています。
その場合、考え方は二つ。毎月1000円、1万円などと、金額を決めて購入する「定額積立」は、月々の投資額が明確で、かつ、ドル・コスト平均法で平均購入単価を下げられるのがメリットです。
毎月〇グラムと数量を決めて購入する「定量積立」では、金が高値の時も安値の時も同じグラム数を購入するので、高い値が続くほどリスクが生じることになります。