日経平均株価は調整局面入りしたのか
日経平均株価は調整局面入りしたのか
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 日経平均株価は7月3日にバブル経済崩壊後の高値を更新した後、上昇のペースが弱くなり、調整しているようにみえる。株価はこれから上がるのか、それとも下がるのか。相場の先行きを考えるうえで参考になるテクニカル分析の専門家に聞いた。

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 日経平均(終値ベース)は7月7日、チャート上で最近つけた6月16日(3万3706円)と7月3日(3万3753円)の二つの高値の谷間にあたる6月27日の安値3万2538円を下回り、「ダブルトップ」を形成したと話題になった。

 ダブルトップは、これから調整局面に入るサインと言われる。このため上昇が続いてきた日経平均はこれから下落に向かうのではないかという見方が強くなった。

 これに対し、二つの高値のつけ方やその後の値動きなどをみて「今回はダブルトップとは言えないのでは」という意見もあった。

 実際はどう判断したらよいか。株式市場のチャート分析や需給動向に詳しい、みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「私はダブルトップを形成したと考えています」と話す。

「6月16日と7月3日にほぼ同水準の高値をつけて、『ネックライン』と呼ばれる6月27日の安値を明確に下回りました。これから調整局面に入る可能性は高いと考えています」

 株価チャートは多くの市場関係者が取引の参考にしている。今回のダブルトップのように、過去の値動きの推移や経験から相場の先行きを占うサインがいくつかある。

 例えば、今回とは逆に、株価が大きく下がった後にいったん上昇し、再び下落して反転に向かう「ダブルボトム」や、三つの高値(山)と二つの安値(谷)で構成される「ヘッドアンドショルダー」、一定の範囲内で値動きの上下を繰り返した後に上下のどちらか一方に株価が傾く「三角持ち合い」などが有名だ。

 ただし、こういったサインがきれいな形で表れるとは限らない。専門家の間でも、判断が分かれることもある。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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