秋篠宮家の次女・佳子さまの「ひとり暮らし」問題は、これまでの対応をめぐって宮家を支える皇嗣職大夫と宮内庁トップとが「苦言」と「反論」の応酬を見せ、庁内での連携のまずさを露呈する形になっている。問題を今後、どのように収束させるのか。宮家と宮内庁の力量が試されている。
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「まるで人ごとですね、長官の発言は」
宮内庁OBがそう言ってため息をつくのは、今月中旬に宮内庁トップと秋篠宮家を支える皇嗣職トップが公然と「ケンカ」を始めたことについてだ。
13日にあった、宮内庁トップの西村泰彦長官の定例会見。増改築工事が終わった赤坂御用地の秋篠宮邸に佳子さまが移らず、仮住まいだった旧御仮寓所で「ひとり暮らし」をしていることを、宮家を支える加地隆治・皇嗣職大夫が半年以上公表しなかったことについて、
「タイムリーではなかった」
「結果的に違ったということは反省すべきだ」
と、「苦言」を呈したのだ。
だが、加地大夫も言われっぱなしで終わらなかった。翌14日の定例会見で、
「それは長官のご意見」
「節目節目で必要な説明をしてきた」
と、応酬したのだった。
西村長官と加地大夫の「ケンカ」にはあぜんとするが、加地大夫が西村長官の「苦言」に引かなかったのは、背景を考えると納得がいく。
そもそもこの2人はともに警察庁出身で、加地大夫が4年上の先輩にあたる。西村長官は警視総監や内閣危機管理監などを、加地大夫は県警本部長や皇宮警察本部長など歴任してきたが、現在は後輩の西村長官が加地大夫の「上司」という関係にあるのだ。
■本庁と独立した皇嗣職の存在
西村長官が秋篠宮家の問題に口をはさむのは、今回が初めてではない。
小室眞子さんの結婚問題では、夫の小室圭さんが抱えていた金銭問題について、「沈黙することで、かえって国民の皆さんに誤解を与える」と何度か介入して事態の収拾を図った。