カブトムシなどの成虫は硬い外骨格に覆われているため背脈管の位置を確認することはできまないが、幼虫の背脈管は外から透けて見える。捕まえたら、ドックンドックンと脈打つ様子を観察してみよう。
最後に、昆虫採集後の注意点を。たくさん採集して家に連れ帰っても、「こんなに飼いきれない」と外に放してしまいたくなることがあるかもしれない。でも、採れた昆虫を別の場所で放つことは生態系の破壊につながるので、絶対にしないこと。昆虫採集では、責任をもって飼うことができる昆虫だけを採るのが鉄則だ。どうしても飼いきれなくなったときは必ず、その昆虫を採集した場所に戻してあげてほしい。
『昆虫世界のサバイバル』(全3巻)では、クワガタやカブトムシ、アゲハチョウといったメジャーな昆虫はもちろん、アリジゴクやオトシブミ、ハンミョウ、アメンボ、ミズカマキリなど、日頃はスポットが当たることの少ない昆虫たちも活躍。意外な生態もストーリーに絡めて紹介しているので、読めば昆虫採集が10倍楽しくなること間違いなし。ちなみに昆虫採集の対象になりそうな虫たちは2巻に多く登場している。
(構成/生活・文化編集部 野村美絵)