今、「ダイアン」の勢いがすさまじい。もともとは関西で活動していた、ボケ担当のユースケ(46)とツッコミ担当の津田篤宏(47)からなるコンビだが、個人の仕事も含めると、レギュラー番組は計6本。加えて、単発のゲスト出演も多く、すでに「東京で成功した芸人」の枠に入るだろう。また、4年ぶりに復活が決まり、7月22~23日のオンエアが予定されている「FNS27時間テレビ」では、千鳥とかまいたちとともに総合司会に名を連ねている。
ダイアンの売れっぷりについて、お笑いに詳しい放送作家は言う。
「レギュラー番組のほとんどはローカル局ですが、全国区では単発のオファーがすごいことになっている。なにより津田さんの大声でキレる芸がわかりやすい。テレビ界では常にキレキャラには需要があり、そこにしっかりはまっている印象です。東京進出当初は周りの関東芸人も津田さんのキャラをつかめていない感じでしたが、今や、さまぁ~ずが自身のYouTubeチャンネルにダイアンを頻繁に呼ぶように、関東芸人の大御所でも“絡みたい”という人は増えている。津田さんは全国区のテレビで場数を踏むことで、ただ大声でキレるだけでなく、自虐や嘆きギレなど変化球を織り交ぜるようになった。バラエティー豊かなキレ芸でかなり評価を上げています」
一方のユースケは影が薄いように見えるが、もともとは“ダイアンの頭脳”でありポテンシャルは高い。
「ユースケさんが全国区でちゃんとブレークしたら、コンビで冠番組を持っていてもおかしくない。今回の『27時間テレビ』は、そんなダイアンの試金石になることは間違いありません」(前出の放送作家)
ダイアンの東京進出は極めて遅く、芸歴18年目、ユースケが40歳、津田が41歳のときだった。関西で数多くのレギュラー番組を持ち、順風満帆だったはずの2人が突然の「東京進出」を決めたのはなぜか。
「それまでは博多華丸・大吉の『35歳で東京進出』が最も遅いと言われていたそうですから、その記録を大きく塗り替えたことになります。ダイアンが東京進出したのは、当初東京で苦戦していた千鳥がブレークし始め、後輩のかまいたちが『キングオブコント』で優勝した時期です。つまり、吉本興業としては『千鳥とかまいたちを売らなければならない』という時期とかぶってしまった。なので、最初は相当苦戦していたようですが、いつしか千鳥とかまいたちが大ブレーク。結果、その“おこぼれ”がダイアンに回ってくるようになりました。2人はそのチャンスをなんとかモノにした。この奇跡の“三位一体状態”が相乗効果を生み、大阪時代にこの3組でやっていたノリも合わさって、全国区になった。この3組の誰が抜けてもこんな状況は生まれなかったでしょうね」(民放バラエティー番組制作スタッフ)