【タイプ1】熱の影響が強い「暑熱(しょねつ)」タイプ
<気になる症状>
暑さの厳しい場所に長時間いるときに、次の症状が気になることがあるでしょう。
顔のほてり、身体に熱感を感じる、過剰な汗で口の渇きや喉の痛みを感じる、熱が身体にこもりムカムカした感じがする、なかなか寝付けず不眠になる
<改善ポイント>「心」を守る
暑熱タイプの体調不良は「心(しん)」(心臓)への負担となり、悪化すると、心不全などの重大な病気を引き起こす要因にもなります。症状が軽いうちに、しっかりと対処しておきましょう。
庭の手入れや買い物など、日常の暮らしでも炎天下で過ごすときは、帽子や日傘などで強い日差しを和らげてください。熱中症でめまいや吐き気を感じたら、冷たい水で顔を洗う、涼しい場所に移動するなど早めの対処を。症状がひどい場合は、すぐに病院で診察を受けてください。
<摂り入れたい食材>
熱を取る「苦味」、潤いを与える「甘み」、汗を収れんする「酸味」のある食べ物を摂りましょう。
すいか、冬瓜、きゅうり、苦瓜、トマト、小豆、レンコン、レモン、緑茶など
【タイプ2】湿邪をともなう「暑湿(しょしつ)」タイプ
<気になる症状>
吐き気・おう吐、食欲不振、軟便、下痢、胃の膨満感、頭が重い、倦怠感、舌は湿っぽい、舌苔は白または黄色がかった色
<改善ポイント>「脾胃」をいたわる
冷たいものを摂り過ぎたり冷房で身体が冷えたりすると、水分をコントロールする脾胃(胃腸などの消化器系)の機能が弱くなり、湿邪がたまってしまいます。
「気になる症状」にあるような不調を感じたら、湿邪や熱を取り除き、脾胃を養う食べ物を食事に摂り入れるようにしましょう。
また、冷房の効いた部屋で長時間過ごすことはなるべく避けましょう。オフィスなど調節ができない場所では、ときどき外の空気に触れる、ブランケットなどを用意してなるべく身体を冷やさないようにする、といった心がけが必要です。
<摂り入れたい食材>
利尿作用や、解毒作用のあるものや、胃のムカつきを抑えるものなどを摂ると良いでしょう。
緑豆、春雨、もやし、梅干し、しそ、柑橘類など