子宮頸がんは30代後半~40代に多く、子宮体がん、卵巣がんは50代に多く発症します。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は毎年、全国の病院の1年間の手術数を調査しており、創刊21年目を迎えた2023年版では、2021年1年間に実施された手術数のランキングを掲載しています。ここでは、子宮頸がん、体がん、卵巣がんを合計した「子宮・卵巣がん手術」の全国ランキングをお届けします。

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 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院』は手術数を指標とした病院選びガイドとして2003年に創刊し、今年は21年目となります。各種のがん、心臓病、脳疾患、首・腰など、治療法別に30種類の設問が異なる調査用紙を作成し、全国4000を超える病院に対し約2万6千枚を配布。2022年9月から23年1月までの調査期間に回答のあった病院を、全国、地方別にランキング化しています。のべ4845病院を掲載しています。

 今回紹介するのは、「子宮・卵巣がん手術」。

 子宮頸がんは、子宮の入り口(子宮頸部)にできるがんであり、その多くは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスへの感染が原因で起こります。30代後半~40代に多く、初期には症状がほとんどありませんが、がんが進行すると不正出血やおりもの、下腹部の痛みなどの症状がみられます。

 子宮体がんは、女性ホルモンと関わりの深いがんとされ、肥満の人、出産経験のない人、50歳以上の閉経後の人に多い傾向があります。

 卵巣がんも、50歳以上の閉経後の人に多く、発症には排卵回数が多いことや不妊、子宮内膜症などが関係しているといわれています。また、「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」という、遺伝的な要因で起こるものも2割程度あるとされます。(子宮・卵巣がんの詳しい解説はこちら

 がん診療連携拠点病院と、厚生労働省が届け出義務を課す「子宮附属器悪性腫瘍手術等」が 2014年に10例以上の600病院を対象に調査しました。21年1年間の子宮頸がん(0期は除く)、子宮体がん(0期は除く)、原発性卵巣がん(境界悪性、卵管がん、腹膜がんを含む)の合計の手術数で並べた全国ランキングです。前年の2020年の1年間の実績も記載しています。

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