さいたま市PTA協議会の出したプレスリリース
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 さいたま市の小学校のPTAが5月、市内の小学校のPTAでつくる上部団体「さいたま市PTA協議会」(市P協)から脱会することを、定期総会で決めた。きっかけは昨年に発覚したという、1千万円を超える多額の使途不明金問題。何のための支出だったのか、会長をはじめ役員全員が「誰も知らない」という不可解な事態に、「子どもの手本」となるPTAづくりを進めてきた親たちが不信感を募らせた末、「三下り半」を突きつけた形だ。

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 残念なことだが、PTAにおける横領や不正会計は、決して珍しいことではない。「生活費に困った」などの理由で、学校関係者や保護者による使い込みは全国で枚挙にいとまがない。

 ところが、今回のさいたま市P協の使途不明金問題は極めて異例である。

 問題の支出は単なる使い込みではなく、「防災事業委託費」として決算書に記載され、定期総会で議決を経てきたものだからだ。それだけに、個人による不正会計とは考えにくく、複数の人間が関与した可能性が高いと見られている。

 さいたま市P協は、市内約160の小中学校PTA(単P)が加入する組織である。その運営は、単Pからの会費や団体保険の事務手数料、市からの補助金などでまかなわれている。

 この上部組織である市P協から脱会したのが、市立栄和(さかわ)小のPTAだ。

「ひと言で言えば、市P協は子どもたちを預けたいと思える組織ではありません。それが脱会について総会の議案とした理由です」と、同小PTA会長の市村明広さんは語る。

「PTAには、保護者の代表としての側面と、子どもたちのための組織という側面があります。信頼できない相手には子どもたちを預けられません。市P協が誠実な組織なのか、保護者として見極めるのは当たり前の話です」

■役員も知らない支出

 市P協が今年3月に発表した資料や報道などによると、市P協内で昨年、保険代理店に支払われた、但し書きが空欄の100万円の領収書が見つかったことで、使途不明金の存在が発覚した。

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「一般企業なら懲戒免職もの」