山眠る冬/12~2月
木々の葉は落ち、動物たちは冬眠して春にそなえる。人々は新年の準備をして正月を祝い、節分で福を呼び込んで、立春を迎える。12月は冬至やクリスマス、一年の感謝を表すものを。1月はめでたさに満ちたものを。2月は節分や立春、寒中見舞いにまつわるものを選びたい。
相手の顔を思い浮かべながら、好みや人数構成に配慮して、その季節限定のもの、自分ではなかなか購入しないもの、珍しさや驚きのあるものを選ぶと、ホリデーシーズンにぴったりの、気の利いた手みやげになる。
銀座菊廼舎(きくのや)の「冨貴寄(ふきよせ)ことほぐ」(2484 円)は、赤富士や鯛の干菓子、金平糖などがぎっしり入った、華やかで目にも楽しい一品。年始のご挨拶にぴったりだ。「ありがとう」などのメッセージ入りの冨貴寄もある。 鶴屋吉信の「福ハ内」(13 個入り3564 円)は、桝を表す秋田杉の木箱に、お多福豆の形をした焼き菓子が入った和菓子。冬を代表する晴れやかな縁起菓だ。“福を贈る手みやげ”として、年明けの時期に活躍してくれる。
日本では季節を先取りするのが粋とされ、過ぎた季節を引きずるのは野暮だと言われている。三浦さんは言う。「一足先に季節を届けるつもりで手みやげを選ぶと、話も弾むでしょう」。
(構成 生活・文化編集部 白方美樹)