■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★
目を奪うレイプ・シーンは挿入せず、その場にいない理不尽な男たちに対しても、闘う、許す、黙って村を出る、と怒れる女たちのそれぞれが抱く気持ちとして、態度と行動を明確に表現する女性監督のクールな演出に惹かれた。
■大場正明(映画評論家)
評価:★★★★
未来を選択するための話し合いが、彼女たちの生活の中心にある信仰をあらためて確認することにも繋がっていくところが深い。これまで教義に縛られてきた彼女たちが、純粋な信仰に目覚め、行動する姿に心を揺さぶられる。
■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★
この村の存在を知ってると断然この作品を深く楽しめる。娯楽だと思ってふと観に行くとハテナかも。まさに女性の会話で成り立ってる。読み書きできない女性たちは会話で一つに。彼女たちから大きなものを持って帰れます。
■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★
舞台劇のような作りならではの濃密なドラマ。近年の実話であることに驚き、かつ今こそ伝えるべき話なのもわかる。陰影を生かした撮影と俳優陣が素晴らしく、ベン・ウィショーが難役を演じて強い印象を残す。
(構成/長沢明[+code])
※週刊朝日 2023年6月9日号