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 パリでレンタルの電動キックボードを利用する際は、スマートフォンにアプリをダウンロードして、個人情報やクレジットカード情報などを登録する。どこでも乗り捨てが可能という。

 フランス留学センターのサイトによると、電動キックボードは自転車よりもスクーターのような感覚で、高速で走行する場合はすぐに停止できないこともある。本来は歩道を走行できないが、多くの人がそのルールを守らずに利用しているとしている。

 パリでは最近、大きな動きがあった。現在は3社が提供するレンタル事業について、パリ市民が住民投票で反対の意思表示をしたのだ。

 電動キックボードの利用により、死傷事故が発生するなど、安全性については以前から問題が指摘されていた。英BBCの報道によると、パリ市民は4月初旬の住民投票で、約9割がレンタル電動キックボードに反対の意思表示をした。

 フランスでは19年の規制で、電動キックボードの利用者に、目立つ服装の着用や、交通の流れに沿った運行などを求めていたという。

 パリでは現在、前出のように3社がレンタル事業を展開しているが、運営契約は8月末まで。9月以降は運営ができなくなるとみられている。電動キックボードがレンタルで提供されなくなると、観光客などが影響を受けそうだ。

 日本はパリと逆の方向で、これから規制が緩くなる。安全性をめぐる問題は世界中で共通しているとみられることから、日本でも利用状況を注視する必要がありそうだ。前出の国沢さんは「日本では悲惨な事故が起きないと(政府が)動かない」と悲観的な見方をしている。

 日本でも今後、迅速な運用の見直しが必要になってくるかもしれない。(本誌・浅井秀樹)

週刊朝日  2023年6月2日号

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