「うちの息子もソレ、大好きです」「娘もうんこの回を繰り返し見ています!」「うちの子どもたちも、流れ出す二朗さんが大好きです」などなど。

 思えば、このマチスコープという番組(朝7時放送)で、俺が初めてうんこを演じきった日、ドラマ「浦安鉄筋家族」(深夜0時放送)のラストにうんこが登場し、つまりこの日は日本列島が佐藤二朗のうんこで始まり、佐藤二朗のうんこで終わるという、世に言う「日本列島佐藤二朗うんこ記念日」だったことは忘れないでほしい。あるいは忘れてほしい。

 以前、他のツイートのリプで、「大の大人がうんこ、うんこって、もっとしっかりしてください」と、何の反論もできない、宇宙イチの正論でお叱りを受けたことがあるが、やはり世界広しといえど、うんこの役を演じきった稀有な俳優として、うんこの魅力を積極的に世間に流布せねばなるまい。

 いまうんこが「流れる」と「流布」を掛けたつもりだったが、イマイチ失敗したので、ここらで宣伝をぶちかましたい。

「AERA dot.」でこの5年間に配信したコラムから厳選した77本を再構成し、さらには、なんと未発表作を含む脚本5本も収録した、俺自身初のコラム集「心のおもらし」が6月20日に出版される。

 大変光栄なことに、装画は大好きな漫画家、新井英樹さん。

 そして今回のコラムがなぜうんこ一色だったのかは、この本のカバーを外して、うしろを見たら、きっとお分かり頂けると思う。

 さあ皆のもの。

 買うのだ。

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佐藤二朗

佐藤二朗

佐藤二朗(さとう・じろう)/1969年、愛知県生まれ。俳優、脚本家、映画監督。ドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズの仏役や映画「幼獣マメシバ」シリーズの芝二郎役など個性的な役で人気を集める。著書にツイッターの投稿をまとめた『のれんをくぐると、佐藤二朗』(山下書店)などがある。96年に旗揚げした演劇ユニット「ちからわざ」では脚本・出演を手がけ、原作・脚本・監督の映画「はるヲうるひと」(主演・山田孝之)がBD&DVD発売中。また、主演映画「さがす」が公開中。

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