例えば先日、週刊誌でプロ野球山川穂高選手の性暴行容疑が報じられた。膣を激しく損傷し、被害数日後に警察に訴えた女性に対して、山川氏は「同意があった」と言っているが、膣を激しく損傷する同意はどのように取れるものなのだろうか。加害者寄りにも思われる刑法から、今後は性被害の実態に沿った刑法改正が強く求められていくだろう。

 被害者が事実を語ることそのものに苦痛が伴う事実が性暴力を複雑にしている。その難しさを理解しながら、社会が、性被害を語る人たちの声に耳を傾け、そしてまずは信じる、という態度が必要なのだろう。

 ジャニー喜多川氏の被害者は子供たちだった。圧倒的な力関係の中で、声をあげられなかった子供たちだった。そこに「同意がなかった」事実を、ジャニーズ事務所も、私たちも強く受けとめなければいけない。

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